兵庫県姫路市の高校で、父親がアメリカ籍の生徒が
黒人にルーツを持つコーンロウという髪型で卒業式に出席しようとしたところ
先生に止められ、他の生徒たちからは隔離された席で卒業式に出るよう言われたことがニュースになりました。
兵庫県の教育委員会は、学校の対応は間違っていないとしながらも
生徒に寄り添った対応が必要だったというコメントを出していたり
一部では学校を批判する声もありますが、
生徒側がTPOを考えていなかったという意見もあります。
今回の件はいったいどうすれば問題にならずに済んだのでしょうか…?
コーンロウってどんな髪型?卒業式にふさわしい?
今回ニュースになった男子高校生が卒業式でしたコーンロウは、こちらの髪型です。

コーンロウ(cornrow)とは、頭部の一定のブロック内に細い三つ編みを何本も作って、様々な形状のラインを描いた髪型です。
引用元:メンズヘア総合ナビ
仕上がりがトウモロコシ(コーン)のように見えることからこう呼ばれます。
元々は黒人にルーツがあるというこの髪型。
地毛がくせ毛でくるくるしていると、伸ばした時にアフロのようになってしまうため
編み込みを何本も作ったコーンロウにすることで
ボリュームも抑えられ、清潔感も出せるというのが元々のコーンロウの始まりだったようです。
ルーツは髪の毛にボリュームが出すぎないように抑えるものであったとしても、
日本ではこういった髪型は、お祭りなどかなり気合の入った時にするというイメージもありますので
卒業式にふさわしいかどうかは、判断が難しいところです…!
男子高校生はどう対応していればよかった?
卒業式当日にコーンロウで登場したこの男子高校生ですが、
どうしていれば学校側にも認めてもらえた可能性があったのか考えてみました!
髪を切るように学校から指導されていた時に確認すればよかった
実はこの男子高校生、卒業式の前には学校から3回も髪を切るよう指導されていたそうなんです!
この男子高校生が通う高校では、耳に髪がかからない髪型にするという校則があったそうです。
コーンロウにしない状態だと、髪にかなりボリュームがあり
校則に反してしまう長さであったため、髪を短く切るように言われていたそうです。

短く切るように言われて、コーンロウにするとは大胆ですね!!
しかし、コーンロウにして出席しようと思ったのであれば
まず卒業式よりも前に学校に連絡して、
当日はコーンロウで出席したいと思うと話しておけばよかったのではないでしょうか。
普段は髪が耳にかかるほどのボリューミーな髪形をしていた生徒が
急にコーンロウで現れたら先生もびっくりしてしまうのは当然です。
事前にこういう髪型にしたいと話しておけば、認めてもらえていたかもしれません。
校則に明記されていない髪型の実例を挙げて確認しておけばよかった
今回話題になった兵庫県姫路市のこちらの高校ですが、
男子生徒の髪型に関しては、校則で以下の通り定められているそうです。
- 流行にとらわれず、あくまでも高校生らしい清潔なもの
- 目や耳、襟にかからない
- 染色や脱色は禁止
コーンロウで使われている編み込みについては規定がないそうです。
…まぁ、生徒がコーンロウにするなんて想定していなかったのでしょうけど笑。
編み込みについては禁止かどうかはわかりませんが、
「高校生らしい」がはっきりしていないので、コーンロウ禁止かどうかあいまいなところですよね。
こうした校則に明記されていない髪型をしたかったのであれば、
やはり卒業式よりも前に、コーンロウの写真を見せて
これは校則違反となるのか認められるのかは聞いておくべきだったと思います。
もし女生徒の髪型について色や長さ以外の決まりがないのであれば、
女子は編み込みが認められているので、男子も編み込みはOKか
こういった細い編み込みを何本もつくる髪型は問題ないかと確認していれば
認めてもらえていたかもしれません。
自身のルーツに関連する伝統を予め伝えておけばよかった
今回コーンロウで卒業式に出席しようとした男子高校生は、
父親がアメリカ籍の方で、男子生徒も父親からコーンロウは黒人の髪質のままで
清潔感ある髪型として子供にも浸透しているということを聞いていたそうです。
学校側はそういったルーツを知らない可能性が高いです。
…だって髪型だけ見たら、お祭り騒ぎをするやんちゃな人っていうイメージですもん。。。
事前に学校へ、自分自身のルーツである黒人文化のコーンロウという髪型で
卒業式に出席したいということを伝えておけば
学校も配慮してくれたかもしれません。
また、アフリカでは高校生もコーンロウにして学校に通っていると話していれば
校則の「高校生らしい髪型」だと説得できていたかもしれません。


この男子生徒は卒業式よりも前に
髪型について学校に相談していたら
気持ちよく卒業式に出れていたかもしれないですね…!
高校側はどう対応していればよかった?
生徒の隔離措置には賛否両論!
今回の学校側が、この男子高校生を卒業式で他の生徒から隔離し
2階の他の生徒がいない席に座らせ、名前が呼ばれても返事をしないよう指導したという対応には
賛否両論出ています。
脳科学者の茂木健一郎さんは、最低の学校とかなり強い言葉で批判されています…。


生徒に寄り添った対応をしていればよかった
兵庫県教育委員会は、学校の対応は間違っていなかったとしながらも、
「生徒に寄り添った対応は可能だった」というコメントを出しています。
はたして、生徒に寄り添った対応とはどんな対応でしょうか?
元々この男子生徒は髪がボリューミーで、3回も髪を切るように指導していたということなので
卒業式の前日までにも「髪は切ったか?」と確認しつつ、テレビ電話や実際に会うなどして
髪型を確認する機会を持っていれば、当日コーンロウのサプライズはなかったでしょう。
生徒からコーンロウで卒業式に出たいと思っているということを聞きだせていれば
職員会議で髪型の特例を定める、やはり校則違反だからダメだと生徒を納得させるなど
事前の対応はできていたはずです。



学校側もまさかコーンロウで来るなんて…!と
思ったかもしれませんが、
もともと髪型を指導していた生徒であったなら
経過確認や事前確認などを
もっと行っておくべきだったかもしれませんね。
まとめ
最近はブラック校則などが話題になっていますが、
今回の件はブラックではなく、校則に明記されていない髪型をしていたことで
卒業式で隔離されたことが賛否両論ある対応となってしまいました。
生徒側も学校側も事前にもっとコミュニケーションを取っていれば
今回のような大事にはならずには済んでいたはずなので、
何事にも事前の確認とコミュニケーションは大事…と改めて考えさせられるニュースです。